こんにちは。行政書士の田中です。
事業所の省エネルギー化は、電気代削減だけでなく、地球温暖化対策への貢献という点でも重要性を増し特に照明設備は、事業所全体の消費電力の占める割合が大きい場合が多く、高効率なLED照明への切り替えは、効果的な省エネ対策の柱となります。
この度、千葉県では、「令和7年度千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金」の募集を5月16日(金)から開始します。市原市においては、交付条件等が一部異なりますが、すでに「市原市事業者用設備等脱炭素化促進補助金」の募集を令和7年4月1日から開始しています。これらの補助金を活用することで、LED照明を含む業務用設備の脱炭素化にかかるコストを大幅に削減できる絶好の機会が到来しました。
本ブログでは、令和7年度の千葉県および市原市の補助金情報に基づき、LED照明への更新を中心に、補助金の活用方法と、特に市原市内で事業を営む皆様が利用できる、県の補助金との併用による大きなコストメリットについて詳しく解説します。
なぜ今、LED照明なのか?補助金活用の絶好の機会!
従来の蛍光灯は、消費電力が大きく寿命も比較的短いといった課題がありました。これに対し、LED照明は大幅な省エネルギー、長寿命化によるメンテナンスコスト削減、瞬間点灯、紫外線が少ないといった大きなメリットがあります。さらに、国際的な取り組みにより、蛍光灯は2027年末までに製造・輸出入が原則禁止されることが決定しています。
まさに今が、蛍光灯からLED照明への計画的な切り替えを行うべきタイミングなのです。そして、この切り替えを強力に後押ししてくれるのが、千葉県と市原市それぞれの補助金です。
「千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金」のポイント
令和7年度の千葉県の補助金は、中小事業者等が実施する脱炭素化に資する設備導入等を支援するものです。
1.補助対象者
県内で事業を行う中小事業者等(中小企業・個人事業者・NPO法人・組合 等) ※交付申請日までに「CO2CO2(コツコツ)スマート宣言事業者登録制度」に登録申請していること。
2.省エネルギー診断等
本補助金の申請にあたっては、事前に「省エネルギー診断」等を受診していることが要件となります。これにより、事業所のエネルギー使用状況を把握し、効果的な省エネルギー対策を立案することが可能になります。
・省エネ最適化診断:専門家による詳細なエネルギ診断を受け、その診断結果に基づき設備導入を行う。
・簡易自己診断:簡易自己診断ツール(エクセルファイル)を利用して二酸化炭素排出量削減効果を計算する。
3.補助対象事業
以下の要件をすべて満たす事業が対象になります。
ア.県内の事務所又は事業所において実施する事業であること
イ.省エネルギー診断等の結果に基づき、省エネルギーの促進等に資する設備導入であること
ウ.事業実施により事業所において削減されるエネルギー起源CO2排出量が年間3トン以上であること
エ.交付決定前に、補助事業に着手していないこと
例えば、40形蛍光灯(2灯式)を50台程度LED化することで、年間3トン以上のCO2削減が見込めます。
【導入設備例】
・蓄電池の設置(自前の省エネ供給設備で発電した電力を蓄電するもの)
・LED照明設備、高効率空調設備、遮熱・断熱工事の実施
・工場廃熱等利用設備の設置
・フロン類を使用しない自然冷却機器の設置
・太陽熱利用システム、風力発電設備等の設置(太陽光発電設備を除く)
・省エネ診断により提案のあった設備導入
・省エネ診断の受診(県が指定した機関)
4.補助率・上限額
【省エネ診断あり】 補助対象経費の2分の1 ( 1事業所当たり1,000万円まで )
【簡易自己診断のみ】 補助対象経費の4分の1 ( 1事業所当たり500万円まで )
5.対象経費
・設備費(設備費、必要不可欠な付属機器)
・工事費(労務費、設計費、材料費、消耗品費、雑材料費、試験調整費、機器搬入費、現場管理費等)
・省エネルギー診断受診費
6.申請受付期間
令和7年5月16日(金)から令和7年10月17日(金) (省エネ診断受診費のみの場合は12月12日(金))
「市原市事業者用設備等脱炭素化促進補助金」との併用で、コストを大幅削減!
千葉県内で事業を営む皆様、特に市原市内の事業者様にとっては、さらなるコスト削減のチャンスがあります。市原市では、市内事業者を対象とした「市原市事業者用設備等脱炭素化促進補助金」を設けており、千葉県の補助金と併用できる場合があります。
市原市の補助金は、省エネルギー診断最適化診断に基づく設備改修等を支援するもので、補助対象経費の3分の1以内(上限額50万円)といった内容です。
つまり、市原市内の事業者様がLED照明の導入などを検討される場合、
1.まず千葉県の補助金で設備導入費の一部について補助を受ける。
2.さらに、その残りの自己負担分の一部について、市原市の補助金で補助を受ける。
といった形で、二重の補助金活用により、設備導入にかかる実質的な費用を大幅に抑えることができる可能性があるのです。
【補助金併用によるコスト削減例】
例えば、補助対象となるLED照明設備の導入に300万円の経費がかかったとします。(要件を満たした場合)
・千葉県からの補助額:300万円×1/2=150万円
・市原市からの補助額:150万円×1/3=50万円
・合計補助額:150万円+50万円=200万円
・実質自己負担額:300万円-200万円=100万円
もし、補助対象となる設備導入に500万円の経費がかかった場合ではどうでしょうか。(要件を満たした場合)
・千葉県からの補助額:500万円×1/2=250万円
・市原市からの補助額:250万円×1/3=83万円➡上限額の50万円
・合計補助額:250万円+50万円=300万円
・実質自己負担額:500万円-300万円=200万円
となります。これは使わない手はありません。
まとめ:補助金活用で賢くLED化を進めましょう!
2027年末には蛍光灯の製造が終了し、入手が困難になることが予想されます。この機会に、千葉県と市原市の補助金を賢く活用して、事業所のLED化を進めませんか?
LED化による電気代削減効果に加え、補助金を活用することで初期投資の負担を大きく軽減し、よし短期間での投資回収も期待できます。
補助金申請には、申請書類の作成や添付資料の準備など、専門的な知識が必要となる場合があります。行政書士は、こうした補助金申請のサポートも行っています。複雑な手続きでお困りの際は、ぜひ、美よし 行政書士事務所までお気軽にご相談ください。
令和年7度の本補助金は、予算に限りがあり募集期間内であっても、予算が無くなり次第終了となりますので、【LED照明に変更するチャンス】を最大限に生かすためにも、ご検討と申請準備はお早めに進めてください。
令和7年度千葉県業務用設備等脱炭素化促進事業補助金「募集要領」
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